衛生:廃棄物処理
2021.10.13 更新
概要
- 廃棄物が未処理のまま野外のゴミ捨て場や自然環境に投棄され、土壌、水、大気の汚染や健康被害を引き起こしている。廃棄物回収サービスは人口の大半に行き届いているものの、貧困地域では十分にサービスが提供されていない、回収された廃棄物の内、再利用される割合が低いといった課題がある
各国の現状
- 【メキシコ】年間発生する推定4,400万トンの内、リサイクルされるのは10%未満で、20%程度は適切な場所で処分されていない。 2015年では、公共のゴミ収集システムを通じてゴミを処理した家庭は全体の14%程度で、ゲレロ、チアパス、オアハサカテでは特にこの割合が低い
- 【ブラジル】2018年では、約7,900万トンの都市廃棄物が発生し、回収量は92%に達しているものの、回収量の約41%はゴミ捨て場や埋立地に不適切に投棄されている
- 【ペルー】人口の約75%は都市部に住んでいるが、そこで発生するゴミの約50%は適切に処理されていない
- 【アルゼンチン】5,000ものオープンダンプがあり(1つの自治体に平均で2つ以上)、その多くがゴミ処理に当たって各自治体が公式に使用しているものだが、環境や人の健康への影響の観点から、オープンダンプの撲滅に取り組もうとしている
現地スタートアップが提供するソリューション例
- 小規模農家向けの有機廃棄物を活用した発電・肥料生成を行うバイオダイジェスター – Sistema.bio(メキシコ)
- 農業から発生する有機廃棄物をキシリトールに変える – XiliNat(メキシコ)
- 食品廃棄物を原材料としたバイオ繊維 – Polybion(メキシコ)
- 固形廃棄物を処分する業者と同廃棄物を資材として利用する企業のマーケットプレイス – Polen(ブラジル)
- 廃棄業者、リサイクル業者と加工業者をつなぐプラットフォーム – TrashIn(ブラジル)
- レストランの食品廃棄物管理用アプリ – Circular(ペルー)
- 企業や家庭向けの廃棄物管理/リサイクルのプラットフォーム – SinBa(ペルー)
- プラスチックの日用品へのリサイクル – Wasted(ペルー)
- 廃棄物回収業者向けのプラットフォーム – PachApp(ペルー)
- IoTベースの廃棄物管理システム。回収時間の最適化、ゴミの発生状況の報告等が可能 – Boxtronic(アルゼンチン)